バス会社の運行管理者の1日とは?現役社員の視点で仕事内容を詳しく紹介

運行管理者

はじめに

「運行管理者って、一日中点呼をしているだけ?」

そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。

しかし実際には、点呼だけでなく、運転士の体調管理や運行状況の確認、トラブル対応、翌日の準備など、一日を通してさまざまな業務を行っています。

私はバス会社で事務職として勤務し、運行管理者(旅客)の資格を取得しています。

この記事では、営業所で勤務する運行管理者の1日を、詳しく紹介します。

※会社や営業所によって勤務時間や仕事内容は異なります。


9:00 出勤・前日の担当から引き継ぎ

営業所へ到着したら、まず前日の担当者から引き継ぎを受けます。

引き継ぎでは、

  • 事故やトラブルはなかったか
  • 車両故障は発生していないか
  • 運転士からの申し送り事項
  • 当日の工事・道路規制
  • 天候や交通情報
  • 勤務状況

などを確認します。

この引き継ぎが不十分だと、その後の運行に影響することもあるため、非常に重要な時間です。


9:00~10:00 営業所内の準備

一通り引き継ぎが終了したら、自分が担当する点呼や翌日のための準備をします。

  • 点呼簿の準備
  • アルコール検知器の確認
  • 当日の運転士配置
  • 車両変更の有無
  • 注意事項の確認

などを行います。

雨や雪の日は、道路状況なども事前に確認し、運転士へ伝える準備をします。

私はこの段階で、最悪乗務員の当日欠勤が出たことを想定してシミュレーションをしてました。


10:00~12:00 乗務前点呼及び操車業務

何もなければ乗務員の点呼をする時間になります。

全体のダイヤ構成は、朝番・昼番・夜番のようなイメージで出来ているので、昼番の乗務員の点呼がこれくらいにあります。

確認する内容は、

  • アルコールチェック
  • 健康状態
  • 睡眠時間
  • 疲労の有無
  • 運転免許証
  • 日常点検実施状況
  • 運行上の注意事項

などです。

単に質問するだけではありません。

表情や声の様子、歩き方などから普段との違いがないかも確認します。

「少し体調が悪そうだな」

「昨日より元気がないな」

そんな小さな変化に気付くことも運行管理者の大切な役割です。

やたらと工事に厳しい乗務員もいたりするので、工事情報しっかりと確認してました。でもね、配属されたばっかりの時なんて道もろくに覚えていないので、どこで工事やってんのかこっちが聞きたいくらいでしたね。笑


12:00~13:00 昼休憩

ひたすら点呼をこなしたら休憩です。

とりあえず、昼食を食べて仮眠室で寝てる方もいらっしゃいました。


13:00~18:00 事務処理・勤務管理・点呼・操車

これくらいの時間は比較的落ち着いています。

昼過ぎから夕方くらいで、朝番の人が終わるので終業点呼も入ってきます。基本的には点呼メインですが、以下の通り点呼以外の業務も多く入ってきます。

  • 点呼記録の確認
  • 勤務時間の管理
  • 各種書類作成
  • 翌日の乗務員配置確認
  • 運転士から提出された書類の確認

「運行管理」と聞くと現場対応をイメージしがちですが、デスクワークも多い仕事です。

翌日の書類関係に不備がないか確認したりもしています。何もなければ、ある程度ゆったり出来ますが、事故や道路混雑があると点呼や書類作成に加えて指示等を出さなくてはなりません。

また午後になると、

  • 学校の下校時間
  • 渋滞
  • 天候悪化

などにより遅延が発生しやすくなり、遅れ状況なども確認する必要があります。

新人の頃はボーッとしていて、「やっべ、この人もうすぐ4時間連続運転になるわ・・・」ってパターンも経験しました。ちゃんと見張ってないとこういうことになりますので、気をつけてください。

ちょっとだけマルチタスク能力必要です。笑


18:00~19:00 休憩

営業所の状況を見ながら休憩を取ります。

規則正しく夜ご飯のお時間ですね。夕食を食べて仮眠室でスマホいじったりしてゆったり過ごしてました。

ただし、大きな事故や運行トラブルが発生した場合は、休憩時間中でも対応が必要になることがあります。こればっかりはしょうがなかったです。誰も事故起こそうとして起こしていませんので・・・


19:00~22:00 点呼・操車

この時間になるとほぼ7割くらいの運転士が仕業を終えて営業所へ戻ってきます。

帰庫点呼では、

  • アルコールチェック
  • 車両異常の有無
  • 忘れ物確認
  • お客様からの苦情
  • 運転士の体調

などを確認します。

翌日の安全運行につながる大切な時間です。

意外とこの時間で乗務員から爆弾発言があったりします。(例えば、折返し場でバス擦ったかも・・・みたいな。え、なんで今言うの???)


22:00~4:30 勤務終了・引き継ぎ・就寝

ようやく長い1日も22:00で終了です。会社によると思いますが、運行管理責任者と責任者を補助する人とセットで勤務をすることがあります。その場合は、ここで引き継ぎをして終車までやってもらいます。(2人で泊まるみたいな感じです。)

事故があったりすれば、報告書の作成等で残業することもありますが、平和に終われば自由時間みたいになります。

だいたいの人は、お風呂に入って歯磨いて仮眠室でスマホいじって就寝する感じです。

しかし、これでホッとしていると稀に引き継いだ補助者から「○○さん、すみません、○○ダイヤが事故起こしちゃって現場いかないとかもです・・・」みたいな悪魔の囁きが就寝中にある場合もあります。そうなれば、また事務所に戻って処理をするしかありません。寝てるときも気を抜けない・・・場面がたまーにあります。笑


4:30~6:00 早朝点呼

運行管理者の朝は早いです。

始発が早ければ早い営業所ほど、早朝を担当する運行管理者の方は早起きしなければなりません。

ほとんどメインは点呼になりますので、この時間は以下の通りです。

  • ほぼメインの点呼(内容は前出の通りです)
  • 勤務状況確認
  • 操車
  • 日報等の書類の確認

経験上、1番厄介だったのはこの朝の点呼を実施している最中に当日欠勤の対応をすることです。

運行管理補助者とは時間差で勤務し始めることが多いと思われるのですが、仮に自身が一人で早朝の点呼をやっている最中に、早番の当日欠勤者が発生した場合はすぐに起こして代わりに点呼をやってもらってました。私は、その隙にすでに出勤している運転士に前倒しで他のダイヤを乗務してもらい、時間を稼いで夜番の運転士に早出を依頼するなどしてなんとか対応していました。痺れますよ。笑

でも、「○時○分のバスは欠便です」なんて言えませんから、死ぬ気で埋めてました。


6:00~9:00 朝ラッシュ対応&引き継ぎ&退勤

6:00を過ぎてくると少しずつ点呼が落ち着きます。そうなれば、朝の朝礼の準備をしたりして退勤に備えます。再三申し上げていますが、何もなければすんなり終わります。が、雨などで道路が遅れてたりすると最後の最後まで忙しかったですね。

業務については以下の通りです。

  • 運行状況の確認
  • 無線対応
  • 遅延対応
  • 車両交換
  • 忘れ物対応
  • 運転士からの問い合わせ対応
  • 書類等最終チェック
  • 引き継ぎ

だいたいこんなところです。

全てが予定どおりに進まないことも多く、最後まで気は抜け無かったです。

でも、勤務が終了してしまえばほぼ休みの日みたいな気分なので、ふらふら買い物等に出かけたりしてました。

大雑把なところもありますが、だいたい運行管理者の1日はこんな感じです。



この仕事で大切だと感じること

運行管理者として働いていると感じるのは、「先回りして考えること」の大切さです。

事故やトラブルが起きてから対応するだけではなく、

  • この雨で道路は混まないか
  • この暑さで運転士の体調は大丈夫か
  • この工事で遅延が発生しないか

など、一歩先を考えて準備することが、安全運行につながります。

派手な仕事ではありませんが、多くの運転士やお客様の安全を支える責任のある仕事です。


まとめ

運行管理者の一日は、点呼だけで終わる仕事ではありません。

  • 点呼
  • 運転士の健康管理
  • 運行状況の確認
  • 勤務時間の管理
  • 書類作成
  • トラブル対応
  • 翌日の準備
  • 引き継ぎ

など、多くの業務をこなしながら営業所全体の安全運行を支えています。

毎日状況は異なり、思いどおりに進まないこともあります。

それでも、一日の運行を無事に終え、「今日も安全に運行できた」と感じられたときの達成感は、この仕事ならではの魅力だと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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