運行管理者とは?仕事内容・資格・やりがいをバス会社勤務の視点で解説

運行管理者

はじめに

「運行管理者って何をする人?」
バスやトラック業界に興味がある方なら、一度は聞いたことがある資格ではないでしょうか。

実は運行管理者は、ドライバー以上に「安全」を支えている仕事です。

私はバス会社で事務職として働いています。現場でどういった立場として業務を行うのか、この仕事がどれほど重要か日々感じています。

この記事では、運行管理者の仕事内容や資格、やりがいについて分かりやすく解説します。

運行管理者とは?

運行管理者(旅客と貨物があります)とは、バスやタクシー、トラックなどの運送会社で、安全な運行を管理する国家資格者です。

ドライバーが安心して運転できるように、

  • 点呼
  • 健康状態の確認
  • アルコールチェック
  • 勤務時間の管理
  • 運行指示

などを行います。

事故を未然に防ぐことが、運行管理者の最も大切な役割です。

どこのサイトにもあまり詳しいこと記載していないので、現役事務員目線で解説していきます。


運行管理者の主な仕事内容

① 点呼

運行管理者の仕事として最も有名なのが点呼です。

出勤した運転士に対して、

  • 体調
  • 睡眠時間
  • 飲酒の有無
  • 持病
  • 腕時計をする方は時間の確認
  • 今日の運行内容

などを確認します。

最近ではアルコール検知器を使った確認も義務化されています。参考までに、乗務員はアルコール検知器で飲酒の有無を実施しますが、例えばこれを代わりに他の人がやったりすることもアウトです。最近は、アルコール検知器と連動している動画等で撮影し保存する所も多いので・・・バレますよ。あとは、乗務員が終業後にアルコールを検知をしないで帰ったりしてしまうことも稀にありますが、これもダメなので絶対にやってもらいます。

話は変わりますが、近年では、郵便会社が点呼未実施として行政処分を受けましたが、運輸業として立場からしてみると点呼未実施は一番最悪のパターンです。事業許可取り消しなんて処分の最高峰です。


② 勤務時間の管理

長時間労働は重大事故につながります。

そのため、

  • 拘束時間
  • 休息期間
  • 連続運転時間

などを確認し、法律を守りながら勤務表を作成します。

別の記事で解説しますが、町中を走っている一般乗合バスの乗務員は連続でバスを運転する事が出来るのは4時間までと決まっています。なんかこの時間だけバスがない・・・なんて悩みありますよね。おそらくそれは拘束時間の影響か連続運転時間の影響です。


③ 車両管理

車両に異常がないか確認することも重要です。

運転士から

  • ブレーキの違和感
  • ライト切れ
  • タイヤの異常

などの報告を受け、整備担当へ引き継ぎます。

ライトの球切れくらいのレベルならどうにかなりますが、タイヤがおかしいとかってなった場合は代車を手配します。たまにあるのが、運行中にドアが閉まらなくなるなんてこともあります。こうなると、走行不能状態ですので代車対応しかありません。


④ 事故・トラブル対応

事故や故障が発生すると、

  • 代替車両の手配
  • 代替乗務員の手配
  • 関係部署への連絡
  • 利用者への影響確認

など、状況に応じた対応を行います。

冷静な判断力が求められる仕事です。

事故が起こると乗務員から無線等が入ります。基本的には、事故が発生したら運行管理者は現場へ行き、人身事故であれば救急対応についていったり、物損事故であれば警察とやりとりしたりなど、普段みなさんが運転している時に起こる事故と変わらないですね。ただし、一番申し訳ないのが、車両に乗っているお客様です。最近は余程のことが無い限り、乗務員数にも限りがあるので営業所から代車を向かわせる余裕があまりなく、後続のバスに乗り換えていただくことが多いと思うので丁寧な対応が求められます。

あとは、意外とバスって道間違えます。大変申し訳ないのですが、人間が運転しているのでちょっと違う考え事をしていたりすると、曲がらないといけない場所を真っ直ぐ行ってしまったり・・・なんてパターンがあったりします。急いでいるお客様もいらっしゃいますので、迅速に対応しなければなりません。しかし、配属された営業所が土地勘のない場所であったりすると、そもそも自分自身が道を把握していないのでスムーズな指示を出すことができませんので、運行している路線周辺の土地勘が求められることが場面が意外とあります。


運行管理者になるには?

運行管理者になる方法は主に2つあります。

国家試験に合格する

もっとも一般的な方法です。

運行管理者試験(旅客または貨物)に合格し、一定の実務経験などの要件を満たすことで資格を取得できます。私はこちらです。仕事しながら勉強して取得しました。だいたい2ヶ月くらいで習得できるかなと思います。別の記事で解説します。

実務経験を積む

補助者として経験を積みながら資格取得を目指す人も多くいます。

実務経験と講習を受けて取得するパターンですが、時間はかかりますね。ただ、何回も受け手落ちたりするとこっちの手段で取りに行かざるを得ないかもしれません。


この仕事のやりがい

運行管理者は、お客様から直接感謝される仕事ではありません。

しかし、

「今日も事故なく運行できた」

この当たり前を毎日積み重ねることが、最大の仕事です。

運転士が安心して運転できる環境を作ることは、多くの利用者の命を守ることにつながります。

責任は大きいですが、その分やりがいも非常に大きい仕事です。

特に雨が降っている日は、普段使わない方の利用者も多いですが、たくさんの方にバスを利用してもらえるというのはなんとも嬉しい気持ちになります。あとは、お客様からのご意見もかなり多い職業かと思いますが、それだけ多くの人に利用されているということですので、ポジティブに捉えてやっていけば良いと思います。


大変なところ

もちろん、大変なこともあります。

  • 早朝・深夜勤務がある場合がある
  • 法令改正を常に勉強する必要がある
  • トラブル時は迅速な判断が必要
  • 安全と定時運行の両立を求められる

詳しくは、別記事で出しますが、基本的には泊まりが多い仕事です。ほぼ毎回泊まりなんてこともあります。泊まり勤務の最大のメリットは、泊まり明けが休みくらい長いので、意外とプライベートな時間はあるかなといった感じです。他にも、単純に運行管理者の給与は世の中の平均以上はあります。手当もつきますし、泊まり業務ですので。


まとめ

運行管理者は、「人・車・時間」を管理し、安全運行を支える仕事です。

華やかな仕事ではありませんが、多くの人の命を守る責任ある職種であり、運送業界には欠かせない存在です。

これから資格取得を目指す方や、運送業界への就職を考えている方は、ぜひ運行管理者という仕事にも注目してみてください。

地域のために役に立ちたいという方は、間違いなく向いている仕事だと思います。

次回は、「運行管理者(旅客)の資格取得についてお話出来ればと思います!

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