「バス会社の事務職にはどんなスキルが必要?」
「運行管理者などの資格を持っていないと就職できない?」
「パソコンが得意じゃないと厳しい?」
バス会社の事務職への就職・転職を考えている人の中には、このような疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。
バス会社の事務職というと、パソコンを使って書類を作成する一般的なオフィスワークをイメージするかもしれません。
しかし、特に営業所などバスの運行に近い職場では、運転士とのやり取りや運行状況の確認、お客様からの問い合わせ、突発的なトラブルへの対応など、幅広い仕事があります。
そのため、資格やパソコンスキルだけで仕事ができるわけではありません。
この記事では、バス会社の事務職で特に役立つ5つのスキルと、資格よりも大切なことについて解説します。
※仕事内容や求められる能力は、会社・職種・配属先によって異なります。本記事では主にバス会社の営業所や運行に関わる事務職を想定して紹介します。
バス会社の事務職は普通の事務職と少し違う?
バス会社にも、本社で働く人事・総務・経理などの事務職があります。
こうした部署では、一般企業の事務職と共通する仕事も多くあります。
一方、営業所などでは少し仕事内容が異なります。
たとえば、
- 運行状況の確認
- 運転士との連絡
- 勤務に関する管理
- 電話対応
- お客様対応
- 遺失物への対応
- 運行に関係する書類の作成
- トラブル発生時の対応
- 運行管理に関する業務
などがあります。
もちろん、すべての営業所で同じ仕事をするわけではありません。
しかし、一般的な「一日中パソコンに向かって書類を作る事務職」とは異なる部分があることは理解しておいたほうがよいでしょう。
バス会社の事務職に必要なスキル5選
それでは、バス会社の事務職ではどのような能力が役立つのでしょうか。
特に重要な5つを紹介します。
1.コミュニケーション能力
まず重要なのがコミュニケーション能力です。
バス会社の事務職は、意外と多くの人と話します。
特に営業所では、運転士とのコミュニケーションが欠かせません。
さらに、
- 上司や同僚
- 他部署
- お客様
- 関係する事業者
などとやり取りすることもあります。
ただし、ここでいうコミュニケーション能力は「誰とでも楽しく話せる能力」という意味ではありません。
仕事で重要なのは、
必要な情報を正確に聞き、正確に伝えること
です。
たとえば運行に関する情報を、
「たぶんこうだったと思います」
と曖昧に伝えてしまえば、相手が正しい判断をできない可能性があります。
誰から、いつ、どのような連絡があり、何が起きているのか。
必要な情報を整理して相手へ伝える能力が重要になります。
そのため、人前で話すことが得意ではなくても、相手の話をしっかり聞いて正確に伝えられる人なら十分活躍できるでしょう。
当日欠勤が出てしまった場合など、すぐに乗務してもらいたいときも丁寧に迅速に、その旨を伝えなければなりません。経験上、これが一番コミュニケーションの難しいところでした。
2.状況を整理して判断する力
バスは道路を走るため、毎日必ず予定通りになるとは限りません。
たとえば、
- 道路渋滞
- 交通事故
- 悪天候
- 車両故障
- 大幅な遅延
などが発生する可能性があります。
こうした状況では、通常の仕事を続けながら突発的な対応が必要になる場合があります。
そのとき重要になるのが、
「今、何を優先するべきなのか」を考える力です。
複数の仕事が同時に発生した場合、すべてを同時に処理することはできません。
まず何を確認するのか。
誰に報告するのか。
どの仕事を先に処理するのか。
状況を整理しながら、一つずつ対応する必要があります。
もちろん、入社したばかりの人が最初から正しい判断をできるわけではありません。
経験を積むことで身についていく部分も大きいでしょう。
重要なのは、分からない状況で勝手に判断するのではなく、必要なときに上司や周囲へ確認できることです。
3.細かい確認を怠らない力
バス会社の仕事では、細かい確認が非常に重要です。
特に運行に関係する仕事では、
- 時刻
- 日付
- 乗務員
- 車両
- 路線
- 勤務時間
- 各種書類
など、多くの情報を扱います。
数字が一つ違うだけでも、その後の仕事に影響する可能性があります。
そのため、
「だいたい合っているから大丈夫」
ではなく、
「本当にこれで合っているのか」
と確認する習慣が大切です。
これは特別な才能ではありません。
入力した数字をもう一度確認する。
相手から聞いた内容を復唱する。
重要な書類を提出する前に見直す。
こうした小さな行動の積み重ねです。
バス会社では安全に関係する業務もあるため、仕事を早く終わらせること以上に、正確に行うことが重要な場面があります。
4.基本的なパソコンスキル
事務職なので、当然ながらパソコンを使う機会は多くあります。
特に、
- Word
- Excel
- メール
- 社内システム
などを利用することがあります。
ただし、入社時点でExcelの高度な関数やマクロを使いこなせなければならないとは限りません。
まずは、
- 文字入力
- 表の作成
- 簡単な計算
- ファイルの保存・整理
- メールの送受信
といった基本操作ができれば、仕事を覚えながらスキルアップしていくこともできます。
一方で、Excelを使いこなせるようになると仕事を効率化できる場面は増えるでしょう。
特に、
「この作業、もっと簡単にできないかな?」
と考えられる人は強いです。
今後はバス業界でもデジタル化が進んでいくことが考えられるため、ITに苦手意識を持たず、新しいシステムを覚える姿勢も重要になるでしょう。
5.周囲と協力して仕事をする力
バスは一人では運行できません。
運転士だけではなく、
- 運行管理者
- 営業所スタッフ
- 整備士
- 本社部門
など、多くの人が関わることで毎日の運行が成り立っています。
そのためバス会社では、
「自分の担当業務だけ終わればいい」
という考え方では仕事がうまく進まない場合があります。
忙しそうな人がいたら必要に応じてフォローする。
自分が得た情報を周囲と共有する。
自分だけでは判断できなければ相談する。
こうしたチームワークが重要です。
特にトラブルが発生したときには、一人ですべてを解決するのではなく、周囲と情報を共有しながら対応する必要があります。
バス会社の事務職は資格がないとできない?
ここまで読んで、
「でやっぱり何か資格を持っていたほうがいいのでは?」
と思う人もいるでしょう。
結論として、入社時点では特に資格は大丈夫です。
だいたい、運行管理者の資格が必須にはなりますが、入社後に会社負担で取得することがほとんどだと思いますので、特に問題ないです。
運行管理者資格は持っていたほうがいい?
バス会社、特に営業所など運行に近い仕事をするのであれば、運行管理者(旅客)は取得する価値のある資格です。
運行管理者は、事業用自動車の安全な運行を管理するための国家資格です。
試験では、
- 道路運送法などの関係法令
- 労働基準法
- 運転者の勤務や乗務に関する知識
- 安全運行
- 事故防止
などについて問われます。
資格取得のために勉強することで、バス会社がどのようなルールのもとで運行しているのか理解しやすくなります。
ただ、全くの初心者がいきなりこれを勉強するのも難しいと思うので、現場の仕事の雰囲気を掴んでから受けた方が確実に理解が深められると思います。
資格より大事なのは「実際に仕事ができるか」
資格はもちろん大切です。
しかし、
「資格を持っている=仕事ができる」
とは限りません。
たとえば運行管理者資格を持っていても、
- 相手の話を聞かない
- 情報共有をしない
- 確認を怠る
- 分からないことを質問しない
- トラブルが起きると何もできなくなる
という状態では、実際の仕事で苦労するでしょう。
反対に、入社時点では資格を持っていなくても、
- 素直に仕事を覚える
- 分からないことを確認する
- 同じミスを繰り返さない
- 周囲と協力する
- 少しずつ知識を増やす
という人は成長していきます。
資格は知識を証明する一つの方法です。
しかし、実務では資格+仕事への姿勢+経験が重要になります。
【よくある質問】バスに詳しくないと事務職は難しい?
バス会社への就職を考えている人の中には、
「路線名もバスの車種も分からない」
という人もいるでしょう。
しかし、最初からバスについて詳しい必要はありません。
入社後には、
- 路線
- 停留所
- 社内ルール
- 運行の仕組み
- 業界用語
など、覚えることがたくさんあります。
これはバス好きであっても同じです。
趣味としてバスに詳しいことと、仕事として必要な知識は必ずしも同じではありません。
そのため、
「バスオタクじゃないから働けないのでは?」
と心配する必要はないでしょう。
それよりも、新しいことを覚えようとする姿勢のほうが重要です。
たしかに、中にはやたらとバスについて詳しい人もいます。ただ、私もそうですが、バス事業(地域に密着して輸送をする仕組み)に興味があればバスの細かい知識なんてなくても全然問題ないです。
未経験からバス会社の事務職を目指すなら何を準備する?
未経験でバス会社への就職・転職を考えているなら、まず基本的なパソコン操作を身につけておくとよいでしょう。
特にExcelは、多くの事務職で役立ちます。
さらに、バス会社の採用ページなどを確認し、
- どのような事業を行っているのか
- どの地域を運行しているのか
- どのような職種があるのか
- 入社後のキャリアはどうなっているのか
などを調べておくことも重要です。
余裕があれば、運行管理者について勉強してみるのもよいでしょう。
ただし、資格取得だけに集中する必要はありません。
就職活動では、
「なぜバス会社で働きたいのか」
を自分の言葉で説明できることも大切です。
バス会社の事務職に向いている人
ここまで紹介した内容から考えると、バス会社の事務職には次のような人が向いています。
- 人とのコミュニケーションが苦ではない
- 細かい確認ができる
- 責任感がある
- 突発的な出来事にも対応できる
- 分からないことを質問できる
- チームで仕事をするのが好き
- 新しい知識を覚えることに抵抗がない
すべてに当てはまる必要はありません。
実際の仕事を経験することで身につく能力もたくさんあります。
大切なのは、最初から完璧であることではなく、仕事を覚えて成長していく姿勢でしょう。
まとめ|資格だけではなく5つの基本スキルが重要
バス会社の事務職では、パソコンを使った事務作業だけでなく、運転士とのやり取りや運行状況の確認、突発的なトラブルへの対応などが必要になる場合があります。
そのため、特に重要になるのが次の5つです。
- コミュニケーション能力
- 状況を整理して判断する力
- 細かい確認を怠らない力
- 基本的なパソコンスキル
- 周囲と協力して仕事をする力
もちろん、運行管理者などの資格もキャリアを考えるうえでは役立ちます。
しかし、資格を取得しただけで実務がすべてできるようになるわけではありません。
資格で得た知識に加えて、実際の仕事を通じて経験を積むことが重要です。
これからバス会社の事務職を目指す人は、
「資格をいくつ持っているか」だけではなく、「周囲と協力しながら正確に仕事を進められるか」
という部分も意識してみてください。
バスについて詳しくなくても、必要な知識は入社後に少しずつ身につけることができます。
未経験だからと諦めるのではなく、自分がすでに持っているスキルをどのようにバス会社の仕事で活かせるのか考えてみるとよいでしょう。


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